Pyraminx top first 解説

この記事は Speedcubing Advent Calendar 2019 - Adventar の記事ではありません.以前書いたpyraimnx top first の解説記事をブログへ移植したものになります.

 

 

パーツの名称

Pyraminxのパーツの名称は下図の通りです.

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回転記号はWCA大会規則に従います.その他に持ち替え記号として(r), (u)等を使います.(r)ならR方向へ持ち替えます.

 

 

Keyhole

ここから各解法の解説に移りますが,どの解法も1つのセンター周りのエッジ,D面センター,LLの順に揃えることに変わりはないです.ではKeyhole methodの説明から.

 

まず,下の図のように同一センター周りのエッジ2つを正しく揃えます.グレーの何も揃ってないところをKeyholeと呼び,次のステップではこれを利用してD面センターを揃えます.

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これ以降上図のような図がたくさん出てきますが,これは上からピラミンクスを見た図です.またこの記事ではD面は黄色で統一します.

このブロック作成は3×3のクロスのようなものです.PLLやOLLみたいに決まった手順はないので適当に作ってください.

 

次に,Keyholeを利用してD面センターを揃えます.例えば下図の状態の時,R U L’ U B’ とすればD面センターが揃います.センターを揃える,UU’をしてkey holeを動かす,センターを揃えるの繰り返しです.Uの代わりにD面を回してもOKです

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D面センターを揃えたら3つ目のエッジ(上図なら青緑エッジ)を次の手順を使用し揃えます.

 

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L' R' L R

 

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L’ U’ L – R’ L R L’

 

ミラー手順は面倒なので省略します.2つ目のエッジがフリップしている状態はアンラッキーですが,簡単に回避ができます.後ほど1-flip,Okaのアンラッキーの回避とまとめて紹介します.

3つ目のエッジを揃えたら最後にLLを処理して終了です.全部で5つしかないので全部回せるようにしましょう.

 

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R' L R L'
(f') U’ R U R’
(f) L’ U L U’

 

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L R' L' R
(f) U L’ U’ L
(f’) R U’ R’ U

 

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R’ L R L’ - U L’ U’ L
(f) L R’ L’ R - L’ U L U’
(f’) R’ L R L’ - R U’ R’ U’

 


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R’ L R L’ - L’ U L U’

 

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L R' L' R - R U’ R’ U

 

後半の3つは前半の2つの組み合わせでしかないので簡単に覚えられると思います.

以上でKeyholeの説明は終わりです.

 

1-flip

1-flip 2つのエッジを正しく,残りのエッジを反転させて揃えます.その後エッジの反転とD面センターのねじれを同時に処理する解法です.

センターのねじれによって手順を使い分ける必要がありますが,エッジの先読みをしなくてもそれなりのタイムが出せるので初心者におすすめの解法だと思います.

D面センターのねじれの数は3つ,2つ,1つ,0の4パターンが存在します.センターねじれが0の場合はKeyhole methodでエッジが反転してしまった場合と同様に処理すれば大丈夫なので省略して手順を紹介します.ミラー手順は省略します.

 

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L U’ L’ R’ L R

 

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L U’ R

 

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L U’ L’ R L R
R L R' U R'

 

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L R L R’ U’ R
L' U' L' R L

 

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L’ U’ R’ U’ B’

 

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L’ U’ R U’ B’

 

2つのセンターが同じ方向にねじれている場合は3手で揃うので可能な限りこのパターンに持ち込みたいです.

 

Oka

この解法は下図のようなOkaブロックを作ってKey hole methodと同様にD面センターを揃えます.Okaブロックは1つのエッジの位置と向きは合っているのですが,他方のエッジは間違った位置かつ隣接する上部センターのステッカーとエッジのステッカーが隣り合わないようにします.説明を読んでもピンとこないと思うのでとりあえず下図を見てください.

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上図の青緑エッジは正しい位置,正しい向きに入っていますが,赤緑エッジは間違った位置にあります.かつ隣のセンターのステッカー赤と青と隣り合っていません.このようなブロックをOkaブロックと呼びます.

このブロックを作ったらKey holeを利用してD面のセンターを揃えてください.D面センターを揃えたら2つのエッジを下記手順で揃えます.

 

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R U R'

 

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U R’ L’ R U L

 

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(r’) U’ L’ U’ L U L’ U

 

した2つはアンラッキーです.特に最後の状態は回しにくのでなんとしても回避するべきです.

この1-flip,Okaは top first の解法のなかでも汎用的なので,後半で紹介するBellやWO,Nutellaを覚えるよりも先にアンラッキーの回避も含めて覚えましょう.

 

アンラッキーの回避

Keyhole,1-flip

残りの3つの説明の前にこれまでに紹介した解法のアンラッキーの回避を説明します.簡単なのでぜひ覚えてください.

まずKeyholeと1-flipのアンラッキー回避です.2つとも同じ要領で回避できます.

アンラッキーの1手前の状態を考えてみましょう.次の2通り考えられると思います.

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こんなときと

 

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こんなとき.

2つとも1-flipのアンラッキーと捉えても大丈夫です.アンラッキーの回避手順ですが,1つ目がU R’ - L R’ L’ R,2つ目がU’ R’ - U L’ U L です.1つ目のU R'の形はBell methodと言います.このパターンのものしか使ってないので特に紹介はしませんが,Bell methodを使用すると簡単なときがまれにあります.

2つ目はOkaに持ち込んで処理しています.

 

Oka

次はOkaのアンラッキーの回避の紹介です.アンラッキーになる1手前から工夫することで対処可能です.

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L’ R L - U’ - R U R’
(u) U’ L U - R L R’ L

 

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L’ R U L

 

アンラッキー回避については以上です.WO,Nuttelaの手順をチョロっと紹介します.

 

WO

WOは3つのエッジをすべて正しく揃えたあと,D面センターのねじれを解消する解法です.めったに使わないので僕が使用している手順のみ紹介します.

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R' L' R' L R

 

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R’ L R’ L’ R L’

 

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L U’ R’ U’ B

 

Nutella

最後にNutellaの紹介です.Nutellaは3つのエッジの内1つは正しく揃え,残りの2つは場所が入れ替わったブロックを作ります.そのあとエッジとセンターの向きを揃えます

こちらもあまり使わないので僕が使っているものだけ紹介します.

 

 

 

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R L R L’

 

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L R U’ B

 

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L R L U B